トリプルネガティブ乳癌の手術とその後
2024年5月から抗がん剤投与を始めたトリプルネガティブ乳癌の治療。
10月に16回に及ぶ抗がん剤治療を終え、11月にいよいよ両胸全摘出手術をします。
最後の抗がん剤治療から数週間経った11月の初旬は、体調も良いのが分かっていたので、久しぶりにメディアの取材にも出席できた↑
手術前に2回の通院があり、MRI検査や血液検査など、最終チェックをします。
この日のMRIの結果では、胸とリンパ節の腫瘍が消えていた。抗がん剤ほんと良く効いたなぁ。
入院前に用意したもの

Tシャツの前を切ってマジックテープを縫い付けたもの。
初めての長期(1週間)の入院。
入院のために用意したものがこちら↓
①前開きのTシャツ
術後は腕が上がらなくなるので、被り物の服の脱ぎ着ができなくなる。
これは、わださんの投稿を見て早めに作っていたもの。
髪の毛がないときは、毎日のTシャツの脱ぎ着で頭がこすれるのが嫌だったので、普段から部屋着で着ていたし、
入院中は何度も「傷見せて。」の時間があるので、これは作って正解。
退院後も、腕が上がらないので1ヶ月は使っていた。
和田さんの真似して前開きTシャツ作っていったら1日何度もある「傷見せて」の時便利だし、リハビリの先生が毎回いいねと褒めてくれる。
ホックが硬かったのでマジックテープにしました。 https://t.co/LwLprJq0ze— UKOARA🐨ゆーこあら🍉 (@Yu_koara) November 18, 2024
②クレンジングタオル(使い捨てタオル)
入院中は、洗顔後もシャワーの後も使い捨てタオルで済ませていました。衛生的で便利。
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③いつも使っている枕
④ふわふわのクッション
⑤パジャマ2種類
⑥鏡(ベッド周りに鏡がないため)
⑦スマホスタンド(アーム長め)
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⑧使い捨てカップ(100均で購入)
お気に入りのカップを持っていく方も多いけど、衛生面を考えてこちらにしました。
⑨ペットボトルキャップ(100均で購入、最初の2日くらいしか使わなかった)
⑩ふりかけ
⑪イヤホン
⑫医療用ブラ(無印で購入)
⑬靴べら(サンダル&スリッパNGの病院だったためスニーカーを履いていた)
⑭サコッシュ(どこに行くにもとりあえずあると便利)
⑮小さめのバスタオル(スポーツタオル?)アイスノンをくるんだり、ベッドの顔周りに敷いたり。何かと便利。
逆にあまり使わなかったものは、ストール、羽織り物系。
「ひざ掛けやカーディガンなどがあるといい」と入院説明書に書いてあったけど、院内はかなり温かく、看護師さんも医師もみんな半袖、中庭に行く時以外使う機会がなかった。
乳癌の手術&入院生活
11/14 オペ前日に入院
どうせ入院だし、ニット帽かぶってるし。と、5か月ぶりにウィッグなしで外出した。
病室のベッドで採血をしたら、この日は特にすることがない。
中庭を散歩したり、コンビニに行ったり、読書などをしてのんびり過ごした。

ランチはミートソースだった!
11/15 オペ当日。
6時 6時以降は水が飲めないので、6時前に起きて水を飲む。
8時半 手術着に着替え、歩いてオペ室に入室。
手術台で温かいマッサージブーツに足を入れる。
酸素マスクが取り付けられ、右の手の甲の血管に点滴の針を刺す。
その薬が少し痛く貧血のようなドキドキした症状になる。
「次、麻酔入れますね。」と言われて目が覚めたら4時間が経っていた!
主治医に会っていない。なんかドラマと違うな。
そのまま病室に戻る。
ろれつが回らず声もうまく出せなかった。
酸素マスク、点滴、パルスオキシメーター、ドレーン2本、尿管、フットマッサージブーツなど、身体のいろいろな場所に管が繋がれていた。
それにしても、尿管て便利なものなのね…。
心配していた「大」は催すことがなく、平和に過ごせた。
17時 やっと水を飲めた。人工呼吸器を入れていたので喉が痛い。
この日は絶食。ベッドから出られないように四方を囲われている。
就寝時、胸がサラシブラ(病院で用意してもらえる)で圧迫されていてとにかく苦しいし、痛くて寝返りがうてない。
この時の背中と腰の痛みは、術後一番苦しかったかもしれない。
抗がん剤治療の最終日に、ケモ室の看護師さんに「入院中はとにかく我慢せずナースコール押していいから。」と言われていたので、何度もナースコールを押してしまった。
我慢しちゃう日本人、あの言葉がなかったら我慢していたと思う。
廃液バッグから廃液を捨てたり、尿を捨てたりする看護師さんのお仕事は、本当尊敬に値する。
私なんか、自分の廃液すら見たくないと思っているのに。
目元キラキラメイクのお若い看護師さんもいたり、私の若いころと比べると、このお嬢さんたちほんとえらいなぁ。と思った。
でもいろいろ対応してもらうのは、若い子より、メイク薄めの同い年くらいの方が安心できるのが本音。
『くもをさがす』(西加奈子著)では、カナダの乳がん手術は日帰りと書かれていた。
早朝病院に行き、麻酔から覚めたらドレーンをぶら下げたまま家に帰るそうだ。
ちょっと信じられないし、日本の医療を受けられるのはありがたい。
11/16 朝食。36時間ぶりの食事。
身体が痛くて、サラシブラが苦しく、うまく身体が起こせないまま、とりあえず口に食べ物を運んだ。
ドレーン以外の管が外され、歩いてトイレにも行けた。
午後にはリハビリも始まった。
11/17 朝食後にサラシブラを外した。凄い解放感!
代わりに医療用ブラをつける。
自分はマッドマックスのフュリオサのつもりでいたけど、廃液の入ったポシェット2つをクロスしてぶら下げた自分の姿を鏡で見たら、まるで輸血バッグぶら下げたウォーボーイズだった。

イモータンジョー!といいそうになるリハビリ本。

ランチは、胸が苦しくなくなったので完食できた。
夕方に看護師さんが「傷口見ました?」と話しかけてきた。
「まだ怖くて見てないんです。」と答えると、「私付き添うので見に行きますか?」と提案してくれた。
勇気を出してシャワールームに行ってみた。
両胸は潔くなくなっていた、傷は痛々しく、うっすら悲しい気持ちもあったけど、「ほほう!」って感じだった。
見事に真っ平!
下半身だけシャワーOKが出た。ドレーンに気をつけながら久しぶりにシャワーを浴びた。

朝、虹が見えた日。
11/18 痛み止めを飲まなくても大丈夫なくらい、ほとんど痛みが無くなった。
この病院にはジムのようなリハビリ室があり、ここでリハビリとマッサージを受ける。
40分のリハビリでかなり腕が上がるようになった。
そして、4日ぶりに全身シャワーを浴びられた、嬉しい…!
11/19 入院最終日
やっとドレーンが抜けた。
ドレーンを抜くのは想像をするだけで怖かったけど、痛いより気持ち悪いという感覚だった。
もう、自由の身!
この日初めて、夜ご飯も完食できた。
11/20 退院
朝食の後、退院手続きをして帰宅。
お世話になりました。
仕事は翌日まで休んだ。
退院その後
11/22 出勤
ブラジャーなしで出勤!
通勤電車にも乗れるし普通に働けた。
美容師さんに手術が終わった件をLINEしたら、
「今年もらったLINEで一番うれしい。」と返信が来た。泣いた。
リハビリは1日3回欠かさず続けた。
11/23
体重を測ったら1.5kg減っていた。
私のおっぱいは1.5kgだったのだろうか?
11/27 退院後初めての通院。
病院の後に、サンラサーに行けるかも?と急いで予約を入れる。
ブラをしてなくて、傷を守るためにもブラはしばらくするように言われる。
病理結果は、癌細胞消失!
自分のおっぱいが切断された画像を見せられ、エグさに驚く。そして「肉だなぁ。」と思った。
癌細胞が消え、ウキウキでサンラサーに向かう。
マリコさんの優しくておいしいカレーを食べる。
この日は、退院祝いでなんとごちそうしていただいた!
マリコさんにハグしたかったけど、ハグしたら泣いちゃうから気持ちだけハグした。
あの、有名な苺大福までいただいてしまった(これも最高にうまーい)。
ごちそうさまでした!また食べに行くねー。
退院から2週間も経つと、傷の痛みはそこまで気にならなくなった。
腕は相変わらず上がらないし、痛い。
でも、よっぽどピタピタの服じゃなければ前開きの服じゃなくてもなんとか脱ぎ着できる。

退院1か月後には箱根の温泉も行けた。
トリプルネガティブ乳癌闘病記は、とりあえずここまで。
退院から2か月経った今、すっかり腕も上がるようになった。
12月からは婦人科の診察が始まり、半年後くらいに卵巣の予防切除の予定。
卵巣がんになる前に早めに切っちゃいましょう。という方針。
それと並行して、キイトルーダの点滴治療も残り半年間続きます。
最後の抗がん剤治療から3か月後、こんな感じでヘアカットしてもらいました↓
9ヶ月ぶりの美容室💇
抗がん剤終わって髪の毛が伸びてきて明石家さんま状態だったのをバズカット&カラーでイケメンにしてもらった。私の美容師さん腕良過ぎて大好き。 pic.twitter.com/hp8k8TqvEE
— UKOARA🐨ゆーこあら🍉 (@Yu_koara) January 18, 2025
人生で恐ろしく大変な時期だったけど、ここまで乗り越えられました。この後の半年もきっと大丈夫。
そして今も乳癌で戦っている勇敢な女性が、乗り越えられますように。
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