フィンランド・エストニア（2016）

エストニア・マナーハウス宿泊記「VihulaMonor/ヴィフラマナーハウス」

by ukoara · 公開 2016年12月27日

◆マナーハウスってなぁに？

エストニア2日目のお宿はタリンから車で2時間、ラヘマー国立公園内にある「ヴィフラマナーハウス（Vihula Manor CountryClub&Spa）」。

そもそもワタクシ、ここに来るまでずっと勘違いをしていたのですが、マナーハウスって「manner house」と思っていたのです。「礼儀作法を習うのかしらー？」なんて。ですが、本当は「manor house」（＝荘園領主の邸宅）という意味なのでした。

ドイツ人の荘園だったマナーハウスは現在は宿泊施設やウェディング、スパ、ゴルフ、乗馬などのリゾートとして利用されています。その広さ50ヘクタール（東京ドーム約10個分）。
レセプションやレストランが入っているメインの建物は16世紀に建てられました。

レセプション。

◆ヴィフラマナーハウスの客室

それでは別館に移動して、気になる客室をご紹介。古い建物なのでエレベーターがなく、急な階段を上がることになります。今回は3Fのお部屋。23kgのスーツケースを持ち上げるのはきつい…。ここは無理せずポーターをお願いするのが賢明です。

客室は5つのカテゴリーがあります。ワタクシが宿泊したのはZENルーム。
素敵！赴きある！

パスワード入力式のWi-Fiも問題なく使えるのは、さすがエストニア。電源の位置もベッドとデスクにあり便利。中世のお家でも黙々と作業してました。

素敵なお部屋なんだけど、長い歴史があると思うだけで一人で泊まるのがちょっと怖くなっちゃうのは否めません。ずっと陽気なクリスマスソングのラジオ番組をかけてました。

ベッドの寝心地も最高。

この壁、そしてバスルームへの扉、こんなお部屋初めて。

こんな壁のバスルームも珍しいでしょ。

なんとジャグジー付き。冷えきってお疲れの体もぽっかぽか、ほぐされるー。
なぜかここのお湯がとろとろしてて、結局その謎は分からなかった。

アメニティはシャンプーとボディソープのみ。ボトルかわいい。

無料の飲料水の用意はなく、全て有料です。とろとろの水が気になったのでお水は買いました。電気ケトルの後ろにあるのがラジオの電源で、アナログなところもまた良し。

ミニバーにはヴィフラマナーオリジナルビールやウォッカ、チョコレートも入っているよ。ここのビールはおすすめ！

部屋の内装は全室微妙に違い、写真▼はizumin（@izumanix）ちゃんが宿泊したZENデラックスルーム。

「謎の扉があるよぉ。」と。やはり一人だとちょっと怖くなっちゃうよね（その扉をあけるとセメントで埋められてた…。）。カプセル式コーヒーメーカーがあったり、アメニティなどZENよりちょっと良かったです。
ayanちゃんの泊まったお部屋（コチラ）も素敵だったよ。

◆ウォッカミュージアムへ行ってみよう

敷地内でおもしろかったのが「ウォッカミュージアム」。
エストニアはウォッカ作りが盛んで、現在でも3つのメーカーがあるんだって。ロシアのお隣だものね。

こちらのマナーハウスも1830年からいろいろなものを作り始め、ウォッカ工場になりました。最初は大麦やライ麦から作られ、ジャガイモのウォッカになり、1765年からウォッカブームになったそうです。ウォッカを焼酎に置き換えると親しみがわくかしら？

もともとデンマークやスウェーデン人の貴族だけが作ることができたウォッカ。ここで作られたものはロシアのサンクトペテルブルグまで売りに行き、ロシアの軍隊が買っていました。そのお金でこの荘園が作られていったそうです。
▼蒸留器。当時はアルコール度数50～55%。（現在は35%）

禁酒令が施行された20世紀前半は、体に沿うようなボトルを作り、服の下にウォッカを隠し売りに行っていたそうです。体の細い女性がドレスの下に沢山隠せたとか。

ヴィフラマナーハウスオリジナルのウォッカも作っています。
その他、ビールやジャム、チョコレート、バスソルトなども全てオリジナルなのでお土産におすすめ。

そしてウサギや、ニワトリのいるファームへ。

奥の小屋には羊さん。かわいい。

「今夜のディナーでも食べますよ、ラム。」って。
あぁ…なんだかなぁ。ごめんよ。まさか食べないよね、なんて都合の良いことを考えてました。
できるだけ自給自足をしているマナーハウスでは、食べ物のありがたさ、命の食べ方を学べます。スーパーで並ぶお肉しか知らない日本人は特にこういう機会は必要なのかもしれない。食べる食べないは本人によるけど、ここで何を思うかは大事なこと。