コソボ紛争のリアルな爪跡「プレカズ戦争メモリアル/Memorial Complex Adem Jashari」
◆プレカズ・アデムヤシャリ戦争メモリアル(Memorial Complex Adem Jashari)
2018年コソボ旅。紛争のイメージが強いけど、観光できるよ!怖くないよ!って全く嘘じゃない。でも、爪跡もあります。
首都プリシュティナから車で1時間20分。やってきたのは、プレカズという町にあるプレカズ戦争メモリアルエリア。観光地ペーヤの町へ行く途中にあります。
ここには、コソボ空港の名前にもなっている、コソボ解放軍のリーダーであり英雄「アデム・ヤシャリ」の家があります。アデム・ヤシャリはコソボ独立の父と言われいる人。
そう、家。
1998年、アデム・ヤシャリの家はセルビア軍により攻撃され、彼と家族、親戚59名が殺害されてしまった悲劇の場所。その家が、当時のまま残されていて、この距離で見ることができます。とても生々しい。
遠くの国、ニュースの中の話だと思っていたコソボ紛争は、たった20年前に本当にこの国で起きていたこと。小さい子も若い女の子も、おじいちゃんもおばあちゃんもみんな殺されてしまった。
日本にいると平和ボケしてるから、急に世界の現実を突きつけられると恐ろしいし、悲しい。戦争は人が死ぬからいやだ。
斜め向かいにあるのは59名が眠る墓地。
アデム・ヤシャリとその息子たちの墓石の前は警備員が守っています。
赤いラインは流れた血を意味してるのだとか。
ここでも飾られているのは今のアルバニアの国旗。「今までずっとこの国旗だったのに、10年前に急に新しい国旗に変更されても、コソボの人々は簡単には受け入れられない。」とガイドさん。
そして向かいのミュージアムへ。
ここにはいつも使っていた生活用品や洋服が飾られていて、それもまたリアル。
胸が痛む場所だし、正直、全然おもしろくない。きっと個人旅行だったら、絶対にスルーしてた。
でも、今回ここに来て、あまり現実味がなかったコソボの人の悲しみを、少しだけわかることができたと思う。コソボに来ることがあったら、立ち寄ってみて欲しいです。
【Memorial Complex Adem Jashari】
住所:Rruga Adem e Hamëz Jashari, Prekaz 41000
取材協力:コソボ共和国大使館/JATA
※今回の取材は現地での宿泊・食費・移動・アクティビティを提供いただいています。
Special thanks:トラベルジェイピー/グローバルWiFi
※現地からの発信はグローバルWiFiさんにサポートいただきました。
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