40歳、旅のタイムリミットと『遠い太鼓』
◆ゆーこあらが旅に出る理由
今更ですが、海外旅行が好きです。
特にヨーロッパが好きで、去年(2016年)は、やっと南国リゾートも最高!ってことを覚えました。国内旅行と違い、知らない国に行くのはいくつになっても「初めてのおつかい」状態だし、なんでも目新しく楽しい。その国の言葉を聴く、匂いや湿度を感じる、異文化を体験する。一人旅も寂しくないのです。逆に国内一人旅は寂しくてなかなかできない。
Webでもテレビでも写真でもなく実際に現地に行って世界を見ることは勉強。そして、日本の良いところとおかしなところを感じ、きのうまでとは違う気持ちで暮らしに戻るのです。
高校生の頃からアルバイトでお金をためては海外にぽつぽつ行っていたけど、当時はお金もないし、航空券ももっと高かったし、本格的に海外に行き始めたのは30歳を過ぎてから。
アイルランド留学後にそれまでできなかった英語(スペイン語も)を話せるようになり、海外に友達ができ旅が簡単になったから。
今まで「誰か」と予定をあわせて行くものだと思っていたものが1人で行けるとなると予算も日程も自由。最近のLCCの普及とサーチャージ廃止は更に旅のハードルを低くしてくれます。(サーチャージよ、復活しないで!)
◆旅のタイムリミットについて考えた
旅はそもそも自分が行きたいから行くものだし、何歳になってもどこへ行くのも自由。お金と体力があれば、おばあさんになってもできます。
ところで、40歳になって思うこと。
「旅には少なからずタイムリミットがある。」
最近の子はいいなーと思うのです。10年前にインスタグラムがあったら、せめてあと10歳若ければ。
若さってやっぱり素晴らしいし、もうそれだけで十分なのです。
人物が映っている写真のほうがリアルなので、時々40歳のワタクシも自分の画像をアップしていますが、これ何歳まで耐えられるんだろう?何歳からおばさんきっつー。と思われるんだろう。(いや、すでに思われているんだろう。)そんな悩みが生まれて来るんだよ、40歳って。
更にアラフィフになると、きっとワタクシは自分の画像のアップはしない(したくないはず)のですが、そういう日が必ずやって来るわけです。それは仕方のないこと。そろそろ、旅のスタイルが変わってくるお年頃なのです。これは若い人や男性にはわかるまい。おっさんの自撮りとかすごいものね。おっさんがうらやましい。
そもそも旅の記録をつけるのは
①自分のため
②プレスツアーなら魅力を伝えること&読者のみなさんの旅行喚起
③旅行が決まった方への旅のガイド
になったらいいなと思っています。ただ旅行喚起させるには自己満足じゃなく、ちょっと魅力的じゃないとだめなのです。今、感じているのは、おばさんの旅画像=そんなに魅力的ではない。かな。(同級生にはそんなことないよ!と言われたけども。)
本来、旅にタイムリミットなどないです。健康でお金があれば、個人旅行を楽しんだり、情報としての ~それほどオモシロくないガイド的な~ 旅行記は続けられます。ただ、「自分が画像に映ってて痛くない旅のタイムリミット」は近いと感じております。
また、旅に貪欲なため、いつもストイックな旅をしてしまうのですが、それもそろそろどうなのかなと思ってて。
いつまでストイックな旅をしてて痛くないか、そろそろ「ラグジュアリー」のほうがいいんじゃない?なんて思うのです。実際ラグジュアリーな旅最高だし。
◆タイムリーな『遠い太鼓』
そんなことをぼんやり思っているときにお友達から手渡された『遠い太鼓』(講談社文庫)。村上春樹が40歳のとき(実際には40になる3年間)に書いた旅行エッセイ。
歳を取ることによって、それまではできなかったことが出来るようになるかもしれない。 (中略)その新しい獲得物とは引き換えに、それまでは比較的簡単に出来ると思ってやっていたことができなくなってしまうのではないかと。
ちょうどもやもやしていた40歳という年齢と旅の関係にこの言葉がストンとはまったのです。
簡単にできなくなる前に行きたいところに行っておきたい。ストイックなことをしておきたい。もっと知りたい。やり残したくない。
ただUKOARAの旅はほぼ一人(面倒くさい女子旅をするなら一人がいい・ストイックで夫すら付き合ってくれない)なので、一人で行きづらい場所には行けません。自分が男子だったらなぁ、車の運転ができたらなぁ。と思ったりします。
日本にいると、日常にかまけているうちに、だらだらとめりはり無く歳を取ってしまいそうな気がした。そしてそうしているうちに何かが失われてしまいそうに思えた。
とも。
小沢健二氏も
「人なんて1回しか生きないですから。知りたいことを知って、変えなきゃと思うことがあったら変えていいんだと思います。」
と言ってたし。(どさくさに紛れオザケン。)
◆Let’s get on board!
さて、今回タイミングがやーっと合い、これを逃したらもう行かないんじゃないか(行く気が起こらないんじゃないか)と思ってるのが次の旅、記念すべき20ヶ国目はアメリカ(初!)です。
ストイックなプランに付き合って、一人じゃ行けない場所に連れて行ってくれるお友達に感謝。
「これタイムリミットだわ。」と感じるまで、もう少しこのスタイルを続けていくよ。
※2018.3.2追記
1年前こんな↑ことを書いたけど、タイムリミットどころか、この後のほうが自撮りしたり、写真撮ってもらってるし、 #ほんまちゃん撮り を覚えたら容姿年齢関係なく自撮りしたくなるし、41歳も楽しんでるし、時代はどんどん変わっていくから、これから訪れる42歳の旅にも期待したい。
おまけ
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