抗がん剤治療後編 CVポートの手術とAC療法~トリプルネガティブ乳がん闘病記
2024年12月、トリプルネガティブ乳がんで両胸切除の手術をして5週間が経った。
5月に抗がん剤治療を始めたものの、点滴針が血管に刺しづらく、点滴中の血管の痛みもひどい。静脈炎になってしまい、7月にCVポートを埋め込むオペをすることにした。
今回はそこからの話。
BRCA遺伝子検査陽性
7/17 姉も数年前に乳がんになったこともあり、主治医に遺伝子検査を勧められた。
血液検査だけででき、保険もきく。
結果は陽性。
私、もう、ほぼアンジェリーナ・ジョリーだ。
次から次にのしかかる嫌な現実に、ケモ室の待合室で涙がでた。
陽性の場合、乳癌の再発と卵巣癌のリスクが非常に高くなる。数字でいうと、陰性の人の100倍程。笑うしかない数字。
つまり癌ではない右胸も予防切除する。そして、卵巣も予防切除する。
両胸切除については、あまり悲しいと思っておらず(私は、髪の毛が抜ける方がよっぽど悲しい。)、
若ければ再建したかもしれないけど、そのために何度も痛い思いをして手術をするのも嫌だ。
両胸がなければバランスもいい。
胸があると太って見えるし、夏は汗かくし、ブラなし生活を楽しむぞ!くらいの気持ちだった。
7/18 CVポートの手術をする。
CVポートとは、点滴の針が腕に刺しづらい人が使うもので、
鎖骨の下あたりに100円玉サイズのボタンのようなもの(ポート)を埋め込み、
そこに点滴の針を刺せるようにする。
毎回痛い思いをして、手首に点滴をするのは肉体的にも精神的にもつらかったので、少しはラクになるといいな。
47歳にして初めての入院、初めてのオペ。
オペは局所麻酔(麻酔は結構痛かった…)なので、モニターを見つつ、先生とおしゃべりしながらという
なかなか珍しい体験だった。
オペ後、約2cmと4cmの2つの傷口がなかなか痛くて、寝返りもうてない。
こんなんで本番は大丈夫だろうか?と心配になる。
この日の入院は1泊。
CVポートを身体に入れると、鎖骨の下に丸いボタンの形がくっきり見えてしまうので(結構恐怖)、襟ぐりが詰まった服を着るようになった。
CVポートを使用するようになってからは、腕に針を刺す恐怖も痛みも、生活での痛みもなくなり(ポートにブスッと刺す時に、一瞬チクッとするだけ)、手術してでも取り付けて良かったと思う。
もっと早く知りたかったけど、私は手術前の抗がん剤残り7回と手術後9回(約半年間)のキイトルーダ投与があるので痛みと苦労の元は取れたな、と思っている。
国保から再び社保へ
7月に無職になり、社保から国保へ切り替えたものの、
社保に入っていれば、4か月めの8月から健康保険限度額が44000円に下がる。(国保だと支払いは9万円弱!)
仕事を辞めても、任意継続をすれば社保に入れるという事を知り、急いで切り替えた。
こういうの自分で調べないと誰も教えてくれないじゃん。
義務教育でこういういつか役立つことを教えてくれればいいのに。
7/後半 抗がん剤の副作用(主に吐き気)が長引くようになってきた。
この頃、作務衣を部屋着で着ていたけど、つるつるの頭に一番似合うなぁ。と我ながら感心していた。
抗がん剤治療中にやってもらえると嬉しい家事
抗がん剤治療中にやってもらえると助かる&やってほしかった家事がある。
一般的に言われる「名もなき家事」だ。
1つは、朝のゴミ出し。
ゴミを出しに行くのはほんの短い時間だけど、そのために頭を隠す準備をするのが面倒くさい&悲しい気持ちになる。
自分でやらなければならないときは、バケハを被っていたけど、それより前に気づいてさっと家族がゴミを出してくれると助かる。
もう1つは、お風呂の排水溝の掃除。
抗がん剤治療中は、身体の毛が全部抜ける。
自分の毛が一切ないのに掃除するのは私かよ。って気持ちになるから。家族のみんなよろしく。
抗がん剤治療後半戦 AC療法スタート
8/14 この日から抗がん剤の薬が変わり、キイトルーダとアドリアマイシン、エンドキサン(AC療法)になる。
「後半は辛いよ」と主治医に言われていたので、もう朝から悲しい気持ちでいっぱい。
しかし、週1だった抗がん剤治療が3週間に1回になるし、今まで点滴だけで4時間近くかかっていたのが2時間弱で終わるのは嬉しい。
吐き気止めが効いたのか、特にいつもと変わりなく終了。
この日は、全て終わった後に「ゆうこさん強かったね。」と看護師さんに言われた。(また泣く)
点滴が終わりトイレに行くと薬と同じ色の赤い尿が出た。早い。
ACを始めてから、手先のしびれが少し出て洋服のボタンが留めにくくなった。
足のしびれ、爪の変色はまだ大丈夫。
そして、抗がん剤をうつと、口の中がまずくなる。
2日後くらいから、だるさ、吐き気が1週間ほど続き、10日後くらいからラクになってくる。
抗がん剤が抜け始めたサイン。
8/19 恐れていた吐き気はなんとか薬で抑えられている。
ただ、常に貧血ぽい症状でふらふらする。1人富士山八合目のようだった。
家から駅まで10分歩くだけでゼェゼェする。
8月には、週4日、時短で働き始めた。
20代の時に無職で部屋を探し「仕事してないならうちで働きなよ。」とそのまま不動産業界で1年半ほど働いたのだが、その経験が今活かせるとは思わなかった。そう、通院日である水曜が定休日。
人生に無駄なことなんてないんだな。
体力的、精神的にに週5フルタイムで働くのはきつかったので、これがちょうどよかった。
9/5 2回目のAC療法辺りからまつ毛と眉毛が抜けるようになった。
まつ毛がないと目にごみが入って痛い。
ちなみに、鼻毛もなく、鼻毛がないとくしゃみが出るし、ダイレクトに喉に来る。
それぞれに役割があると実感する。
9/11 AC2回目が終わり1週間経っても吐き気が続く。喉が詰まる感じ。
まだ胸の癌細胞も痛む。
9/21 お風呂上りに鏡を見たら、あれ?うっすら髪の毛が生えてる??
9/23 夜に発熱。丸1日熱が下がらない。
9/24 ふらふらで病院につくと、車椅子に乗せられ点滴、レントゲン、心電図のフルコースを受ける。
抗がん剤治療は1週見送り。こういうとき、大きい病院の対応って素晴らしいと実感する。
結局、この週はもう治らないんじゃないかと思うレベルの高熱にうなされた。
体調不良でバタバタしていたら、48歳になっていた。
10/18 シャンプーしたら泡立った!
10/23 抗がん剤治療ラスト!!!
良く頑張ったよ私、帰りに大好きな看護師さんにお礼を言いたかったけど、見当たらず。
後は1週間の副作用乗り越えて、手術までにカラダ作りするぞー。
次はいよいよオペです。
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